トップページ 会社概要 サステナブル 社員が語るレリアンのハッピーサーキュレーション 代表取締役社長・サステナブル推進委員会座長 石田俊哉

Happy Circulation社員が語るレリアンの
ハッピーサーキュレーション

TALK Circulation 01

代表取締役社長・サステナブル推進委員会座長 石田俊哉

サステナブルについて、レリアン社員が語ってつなげる「トークサーキュレーション」。 第1回は、サステナブル推進委員会の座長を務める、石田代表取締役社長が語ります。

最初に、ハッピーサーキュレーションというプロジェクト名の由来を教えてください。

社内で「レリアンらしいサステナビリティってなんだろう」という話になったとき、ファッションの楽しみとサステナブルな取組みが両立していて、「つくる人・着る人・すべての人に幸せが循環する」、そんな世界を目指したいということになり、「ハッピーサーキュレーション」と名付けました。

ハッピーサーキュレーションは、どのような経緯でスタートしたのですか?

世界中のアパレル業界が抱える問題として、衣類の大量廃棄という現状があります。これをレリアンでも真剣に受けとめ、しっかりと問題に向き合うことで、企業としての責任を果たしていく必要がありました。

そこで社内にサステナブル推進委員会という部署横断的な組織を立ち上げ、レリアンの取組みや想いを社内外に拡げていこうとスタートしたのがハッピーサーキュレーションです。推進委員会では環境や人権などの課題にレリアンとして何ができるかを定期的に議論していますが、何より社員一人ひとりが、サステナビリティを自分事として捉えられる環境をつくることが大切だと考えています。

確かにサステナビリティというのは、一部の人だけでなく社会全体にとっての課題ですね。

例えば人権の問題一つをとってみても、大事なのは自社だけでなくサプライチェーン全体で取組むこと。そのためレリアンでは、原料や資材等の調達において人権の尊重や環境の保全などに取組むガイドラインを策定し、これを取引先と共有しています。

さまざまな活動を進める中で、印象深いエピソードや気づきはありましたか?

不要になった衣類を回収してリサイクルするBRINGというプロジェクトに、レリアンは2015年から参加してきました。お客様と一緒になって資源の有効活用を目指す取組みなのですが、店舗に持ち込まれる服はどれも状態がよく、またお手紙を同封してお送りいただけるケースもあります。

そうした現場からの報告を聞いていると、お客様がレリアンの服に愛着を持たれ、古くなっても捨てられず大切にしてくださっている様子が伝わってきます。それでもあえて「リサイクルで社会の役に立つのなら」という想いで持ち込んでくださるのでしょう。

レリアンへの愛を感じるお話ですね。

リサイクルという点だけを考えれば、例えば最寄りの自治体に持ち込むこともできます。それをわざわざ手紙まで添えて送ってくださっているわけですから、レリアンの服はもちろん、レリアンとのつながりも大切にしてくださっているのだなと感じました。同時に、丁寧な服づくりや一品一品の品質にこだわってきたレリアンの姿勢に間違いはなかったと、自信を新たにすることもできました。

ある意味、レリアンはずっとサステナブルなものづくりをしてきたとも言えそうです。

サステナブルという言葉は比較的最近のものですが、レリアンは創業当初から「長く大切に着ていただきたい」という想いのもとに服づくりをしてきた歴史があります。お客様とレリアンが「長く着たい」「着ていただきたい」という想いでずっとつながってきたことが、サステナブルな取組みを通して、改めて見えた気がしました。

レリアンの企業理念である「三方よし」も、売り手・買い手・世間の幸せ、言い換えると「持続的な企業価値の向上と社会課題の解決」を同時に図ろうという考え方です。この会社の根幹にはサステナビリティの精神があったのだと思っています。

いまでは多くの会社が始めている活動にも、レリアンは比較的早い時期から取組んできました。

例えば、個人情報の適切な保護に関するプライバシーマーク認証は、2007年に取得しています。独自の取組みとしては、育児により時短勤務中のスタッフがいる店舗で、一緒に仕事をする周りのスタッフに育児サポート手当を支給する制度があります。

これは女性の活躍を推進するための取組みなのですが、同業他社で導入しているという事例をあまり聞きません。スタッフ皆が気持ちよく店頭に立つことでお客様に真心を込めたおもてなしができるように、という想いから生まれてきた制度です。

ハッピーサーキュレーションの課題はなんでしょう?

例えばリサイクル素材を使用するなど、環境に配慮した企画の商品に「Happy Circulation」という下げ札を付けて販売しています。そういった商品の品揃えをもっと拡充していきたいと考えています。

認知度が高まるまでは地道な取組みが続くと思いますが、サステナビリティは世の中全体が注目しているテーマなので、店舗ではお客様との会話のトピックにもなるでしょう。気になってシリーズを手に取ってくださったお客様に、しっかりとレリアンの想いを届けられるよう社員教育にも力を入れていきたいですね。

環境負荷の軽減を目指す新たなブランドも立ち上げましたね。

loopoolは、自社内外のアパレル活動から生じた残原料を活用するアップサイクルのブランドです。主にSDGsや環境配慮への感度が高い若い世代に向けて先鋭的なファッションを展開しています。過去にない新しい取組みなので手探りの部分はありますが、廃棄を減らすというアパレル業界の課題に取組む活動としてなんとか軌道にのせたいですし、レリアンのメインラインを認知してもらうきっかけになることも期待しています。

最後に、プライベートで実践されている「私のサステナビリティ」がありましたら、教えてください。

大阪出身のせいか「もったいない」の感覚がしみついていて(笑)、小さい頃から持ち物を捨てられないんです。新品であれば身近な人に差し上げたりもしますが、それでも手元に残ってしまうものは多々あります。

そうしたものを新品・中古品を問わず使っていただければと、最近、家族とも相談して、フリマサイトを活用させていただきました。サステナブルというほどのアクションではないかもしれませんが、「もったいない」の精神を大切に、捨てるものをできるだけ減らしていく工夫をしています。

石田 俊哉 Ishida Toshiya
伊藤忠商事株式会社のブランドマーケティング部門・レリアン担当部長や、バッグなどのライフスタイルブランドを世界展開する米レスポートサック社の社長を歴任。大阪出身、趣味はゴルフ。